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新しいカラコールブレンドに私たちが込めた思い

 | 取扱い商品のご紹介

「1杯のコーヒー」を通じて、人々にハッピーで豊かな生活と社会の発展に貢献します。

この経営理念のもと、(株)イトウ珈琲商会は2021年で創業70周年を迎えます。それに先立ち、私たちの主力ブランドである「カラコール」を使ったカラコールブレンドをリニューアルしました。

名古屋の喫茶文化黎明期より、創業者である伊藤安太郎が「おいしいコーヒーを世に広めたい」の一心で、白壁の自宅兼焙煎所でコーヒーの商いを始めて早70年。

その歴史を振り返ると本当に様々な出来事があり、しかしながら現代を生きる私たちにとっては先達の皆様から伝え聞く、または、会社に残る古い資料から読み解く(あるいは図書館に引きこもる)くらいしか、それらを知るすべは残されておりません。そんな長い歴史の中でも、こうやって日々コーヒーを焙煎し続けることができているのも、ひとえに応援してくれる皆様のおかげであると、ただただ感謝するばかりです。

そして迎えた2020年、世界は一変しました。

ご存じのとおり、不要不急の外出をなるべく控えることが社会の役に立つ。そんな価値観が世界に大きな広がりを見せ、私たちの生活様式も大きく様変わりしました。

会社に出勤せずともリモートで、飲食店では密集密接を避けテイクアウトが推奨される。挙げればきりがありませんが世界は今まで以上に、より、人との接触がなくても、外出しなくても生きていける、そんなシステムに変わっていくのでは?と想像する方も多いかもしれません。

しかしながら、あらゆる事がインターネット上の繋がりで完結できてしまう。そんな便利な時代だからこそ、今後はリアルな繋がりがこれまで以上に価値を持ってくるのではないか?とも考えられますよね。

直接会って、一緒にお茶をする。

そんな当たり前が実は貴重な体験だったと気付いた事が、私たちにとっても大きな転機となりました。いや、むしろ当たり前すぎて、ともすれば見過ごしていたかもしれない本当に大切なものを再認識させてもらった、と表現したほうが正しいかもしれません。

そのような経緯から私たちは、私たちが本当においしいと思える、私たちにしか作れないブレンドコーヒーを開発することにしたのです。

1杯のコーヒーを通じて目の前の人々の暮らしに彩りを添えることができるように、また、創業者の「イトウコーヒーらしい、おいしいコーヒーを世に広めたい」という意思を引き継ぎ、伝えていくために。

カラコールブレンド/味の特徴

目指した理想のコーヒー

苦みは感じられるが決して強すぎずまろやかで、後味もしっかりと余韻を感じさせる。
また、イトウコーヒーが作るブレンドの特徴であり、目指すべき一つの指標にもなっている「複雑さ」を感じるコク。

これらを引き出すために、これまでのカラコールブレンドを一から見直し、コーヒーの種類や配合の割合を徹底的に見直すことから始めました。その結果として従来のブレンドに使われていた6種類のコーヒーから、さらに2種類増やした8種類のブレンドに変更することに。

製造にあたっては単にブレンドする工数が増えるだけでなく、それに伴う各コーヒーの品質管理にこれまで以上の労力を割く必要が生まれましたが、それに見合って余りある、私たちが自信を持ってお勧めできる「新」カラコールブレンドが完成しました。

どの世代にも受け入れて頂けるコーヒーを作るために

コーヒーと聞いて、思い浮かべるイメージは年代や育ってきた環境、そして好き嫌いによって大きく異なる事は容易に想像できます。

喫茶店で飲むネルドリップコーヒーを思い浮かべる浮かべる人。道端で買った缶コーヒー、大手コーヒーチェーンのミルクたっぷりコーヒー、洗練された農園指定のストレートコーヒーを想起する人。もはや一人で考え付くつくパターンでは追い付かないくらい、多岐にわたります。

私たちイトウコーヒーは名古屋の喫茶黎明期より、コーヒー文化を根付かせるために焙煎・卸売を生業としてきました。

その結果として、私たちのコーヒーを心の底からおいしいと言っていただける方々も本当に多く存在してくれています。コーヒーのブレンドというものは、その個性が作る人によって大きく変わってきます。ですのでたとえ同じ豆を同じ割合で混ぜたとしても、ちょっとした焙煎加減のちがいで全く違うものになってしまいます。私たちが今、こうやって変わらずコーヒーをお届けし続けられているのも、その守り続けてきたブレンドの味に共感してくださる方が多くいらっしゃるからこそであると認識しております。

一方で、時代が変化していく中で、コーヒーを飲む人々の趣向が変化してきたことも事実として捉えなくてはいけません。私たちのコーヒーを現代でもおいしいと思って頂けるにはどうすればよいか?考えた結果たどり着いたのが、どの世代にもご満足いただけるブレンドコーヒーの開発です。

社内を見回してみるとイトウコーヒーには下は20代から上は60代までと、様々な年代の社員が在籍しています。

「この環境を利用しない手はない」

そう考え開発チームには幅広い世代のメンバーを加え、また部署の垣根を越えて味見をしながら何度も話し合い、顔を合わせれば新ブレンドの事が一言目には口をついて出る。そんな数か月を送りました。予想通り、社内といえども味の好みは千差万別。意見をぶつけ合いながら、より良いものを、皆が納得した形で製品化することを目的として進めていき、さらには抽出器具やレシピも試行錯誤しながら味の調整を行っていきました。

文字通り、みんなで作り上げたコーヒー。

社員みんなでおいしいと思えるコーヒーなら、自信をもって幅広い年代の人々にもきっと響くコーヒーになるだろう、そうに違いない。最後はそんな割り切りにも似た、しかし試行錯誤の積み上げに裏打ちされた自信のもと、新しいカラコールブレンドが完成しました。

昔からご愛飲頂いている方々、そして最近コーヒーを覚えたての若い方々にも胸を張ってお勧めできる、懐かしくも新しい、イトウコーヒーを代表するブレンドコーヒーです。

カラコールとは?

カラコールの由来

そもそも商品名の「カラコール」とは一体どんなものなのでしょう?

カラコールとは、コーヒー全生産量のうち3~5%しか収穫できないとても珍しい豆のこと。一般的なコーヒー豆が平たく楕円形なのに対して、カラコールはころんと丸い形をしています。

小さなかたつむりに似ていることから中南米では「カラコール(スペイン語でかたつむりの意)」と名付けられました(一般的にはピーベリーとも呼ばれています)。

イトウコーヒーではそのカラコールを皆様に愛してもらえるようにと、親しみを込め「でんでん虫という名の珈琲 カラコールブレンド」と名付け、以来30年以上もの間、定番のブレンドコーヒーとして長く愛される商品となっています。

カラコールにこだわる理由

創業者の安太郎がコロンビアを訪れた際、その味に感銘を受けたのがカラコールにこだわるきっかけとなります。

なかでもコロンビアのナリーニョ地方で採れるカラコールは、独特なフルーティさを感じさせる風味があり味も安定しているため、これを指定して買い付けております。

また、その丸い見た目も特徴的。小ぶりでコロコロとしたかわいらしい側面もありつつ、炭焼珈琲と呼ばれるまで焙煎すると、まるで黒真珠のような光りを放ち、艶のある豊潤な見た目に様変わりします。ぜひその目で確かめて頂きたい、そんなルックスも私たちがこだわる理由です。

※「でんでん虫 カラコール」は商標登録をしております

旧カラコールブレンドとの違い

ブレンド内容を6種類から8種類に増やした

旧カラコールブレンドでは良くも悪くもカラコールの個性を前面に出しすぎたため、人によっては酸味が目立ち、少し冷めるとブラックで飲むには少し抵抗がある。そんな意見を頂くこともありました。

そこでブレンドの内容を一から見直し、酸味の出やすいコーヒーを極力使わず、けれども味の広がりを出すために冷めても嫌な酸味の出にくいように焙煎した産地のコーヒーを使い、さらにはそれらをうまく調和させる新たなコーヒーを加え、結果として8種類のコーヒーをブレンドすることになったのです。

もちろん、それらのコーヒーは豆ごとに特徴を引き出すためアフターミックスという製法を採用。つまり8種類の豆を一度にまとめて焙煎するのではなく、8種類それぞれを最適な焙煎度に仕上げた上で、ブレンドするという、2重3重の手間とコストをかけています。

その結果として、まろやかな中にもコクと風味の広がりを感じることができるコーヒーに仕上がっていると確信しています。

味の変化を極力抑える独自ブレンド

コーヒーは人と人のコミュニケーションを取り持つ大切なもの。おしゃべりに夢中になっていたらコーヒーが冷めて「とても飲めたものじゃない!」。そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか?

新しいカラコールブレンドには独自ブレンドを採用し、できるだけ味の劣化を遅らせることができるよう、調整しております。その秘密は?もちろん内緒です。

デザインを一新

パッケージのリニューアルにも着手しました。これまで約30年間、イトウコーヒーの顔でもあった「でんでん虫」マークはここでいったん卒業。

新デザインは名古屋を中心に活躍されているPeaceGraphics 平井秀和さんに依頼。

■クラシカルでありながら人目を惹く個性がある
■イトウコーヒーの歴史を感じさせてくれる
■イトウコーヒーのロゴをイメージ
■レトロな雰囲気だけど、どこかかわいらしい

すこし欲張りかな?と思うこちらの要望にお応えいただき、新しいカラコールブレンドの船出にふさわしい、納得のデザインに仕上げてくださいました。

「一度見たら忘れられない」

そんな声が社内外から聞こえてきます。ちなみに黒の模様はコーヒーの葉と豆、白い模様はコーヒーの花を表しています。

また同時にカラコールストレート・カラコール炭焼珈琲のパッケージもリニューアル。それぞれの個性に合うカラーでまとめています。

これまでの「でんでん虫」さんはこんな顔をしています。レアなカップもこれで見納めです。

すべての世代に愛されるコーヒーを

新ブレンドの開発から約2年。完成までにかなりの時間がかかってしまいました。

しかし、好みも世代も違う、イトウコーヒーのすべての社員が納得して送り出す新しいカラコールブレンド。これまでご愛飲頂いているお客様にも、まだ飲んだことがない方にも、きっと楽しんでいただけるブレンドコーヒーに仕上がっております。

ぜひ一度お試しください。

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